井草実業に聞く!産業廃棄物の問題点とリサイクルするための意識

産業廃棄物の処分方法

家庭から出るごみとは違い工場や企業あるいは工事現場などから生産や加工など事業によって発生したごみは区別して処分することが義務付けられていて、産業廃棄物は一般ごみと一緒に処理することができません。

できる限り資源は有効に使うという考え方が浸透してきたため、およそ半数は再生利用が可能となってきていますが中間処理施設で減量化に努めても最終処分場で埋め立て処分されるものもあります。

国で定義している産業廃棄物のほかに政令で指定されているものもあって、19種類ほどに分類されていますが地域によって再生利用可能な種類と量が違ってきています。

リサイクル施設が不足し回収されても処理しきれず山積みにされ焼却処分に回されてしまっているものも多く、すべての再生利用可能な資源がリサイクルできるほど整備されていないためです。

適正に処理することを定めていますが法律に反して不当に投棄する業者もいるのは、処分に割と高額な費用が必要になるからです。ごみの種類によって価格が違い、特に運搬費用は収集する量が多いほど跳ね上がることになります。

許可を得ている業者しか収集運搬ができないことになっていますが、ダンプなどに積んで山や川または海などに投棄されてしまい環境問題が起きている自治体もあります。ごみを排出する業者だけが不当に捨てているのではなく、収集運搬の資格を有していないのに事業者から回収して投棄し費用をそのまま詐取している悪質な事業者も多いです。

不当な取り扱いが行われないようにマニフェストと呼ばれる管理伝票を作成してごみを出した業者と収集運搬業者、処分業者とそれぞれ複写式になっている伝票を記載していき保管分を除いて最初にごみを出した事業者に返送することで処理が終わったかを確認できるようになっていて、それぞれで伝票の保管は5年間行うことで不正な処理が行われていないかの証明も可能です。

産業廃棄物の問題点

投棄された産業廃棄物が問題になるのは環境を汚してしまうだけでなく人や動物にも多大な悪影響を及ぼすためで、ガスが発生して空気を汚すほか火事の原因になることもありますし、注射針など医療器具であった場合知らずに触れてしまい感染症を起こしてしまう危険があります。

溶けて成分が植物に吸収され枯れていく場合や雨水にしみこんで川に流れ魚の体内に蓄積される、成分が畑に入ってしまって野菜が吸収し人が食べてしまうと健康が脅かされる危険があります。体内に入ると排出できずに蓄積していき体調を悪くさせるものも多いですから、不法投棄は許すことはできません。

取水している川に汚水が流れ込んでしまいろ過するのにコストがかかる、海まで到達して自然の動植物や養殖産業にまでダメージを与える可能性があることも覚えておいて仕事場や家庭でごみがもたらす悪影響について話し合いを行い啓蒙することも大事です。

大量に捨てられているごみを発見したら素手で触らないようにして、すぐに市役所に連絡しましょう。頻繁に業者が捨てに来ていることがわかっても、自身で注意し捕まえようとするとトラブルに巻き込まれて危険な場合があります。声をかけることはせず車のナンバーを控えて通報することで十分に協力が行えているので、あとは行政に対応を任せましょう。

いつも捨てられてしまう場所には看板を立てる方法もありますが、それだけでは守らない業者も多くいますから数人でグループを組んで見回りを行うようにすることも予防対策になり、巡回実施中という表示を看板にプラスするのも一つの方法です。

集団で見回りしているときに不法投棄する業者を見つたときも通報するだけにとどめて、直接話に行くようなことはしないようにすることが危険を避けることにつながります。

リサイクルは一人一人の意識が重要

仕事場で普段からごみを減らす努力をしていくことが産業廃棄物を減らすことにつながりますから、工場のシステムを見直したり使用する材料の数を見直し大量に在庫を抱えすぎたりしないようにすることなどでごみを減らせる場合があります。

一人一人が意識しないと全体的な量を減らすことにつながらないので、どのくらい産業廃棄物が出て運搬と処分に費用が掛かっているか運ばれた処分場でどんな処理や分別が行われてリサイクルされている割合や焼却、埋め立てられている割合などを学べる講習会を開くと意識が高まりごみを減らしてコスト削減にもつながるでしょう。

一度汚れてしまった自然を元に戻すことは驚くほど時間がかかり、人の無責任な行動が汚染を引き起こすことが多くなっていますから正しい分別と処理について理解してごみを搬出することができるように捨てる前段階のときに事業所内で再利用できないものであるかも確認していくようにして、内部でリサイクルする意識も高めていけば無駄をより少なくすることが可能です。

使用できる当てがないものをいずれリサイクルできる可能性があるとして敷地内に積み上げていつまでも残しておくことは再利用とは言えず、環境を悪くする恐れがあるのできちんと利用できる流れを作りましょう。

井草実業は首都圏で最大規模の桐生処分場を持っており、産業廃棄物の終着点として自然と調和を図り、確実に最終処分を行なっています。

 

参考記事・・井草実業